Aナントカが片付いたそうなのでお疲れ会。
アイザック・アシモフとやらの名作、邦題は「我はロボット」
文庫版があったのでリベラルアーツの一つとして手を出したが、
なんだよ!早川!
ほんの2mmくらいでかいんだよ。
まあいい。
本人が提唱したロボット工学三原則、確かにこれ以上シンプルにできないほどの
要件のような気がする。
それに、自ら挑戦している。ロボットの限界とは何か。
この限界に遭遇したロボットの葛藤、人間の葛藤。
読み始めたとき、短編集かな、と思った。確かに短編としてもそれぞれ完結して
いるようでもあるが、時系列に一つ一つのテーマはつながっている。
それぞれ違う前提条件において、違う切り口でロボット工学三原則との矛盾に対
する葛藤を描いている。
深いような、そうでもないような。
1950年という大昔に、未来を描いた。描かれた時代は、ほぼ今。
科学技術の発達をそれなりに予言して前提を作っているけど、大きく異なること
が多いのは、なるほどとも思うし。
半導体の存在が予見されていないところが一番大きいのかな。真空管とかリレー
とか言ってる。
映像はブラウン管だし、情報通信技術も発達していないのでなんかデータは紙だっ
たり。
まあそんなことは話の本質ではないのだ。
陽電子脳だかなんだかというAIチックなものがいきなり発明されて、いきなりロ
ボットが作られた的な。
最初のはまだ喋れなかった、という形で始まるが、喋らす方がよほど簡単なんだ
がな。
なるほど、とは思ったが、うむ、やっぱりわしにとっては、ちょっと浅くてつま
らないSF。
駄作じゃないのよ。
あと、人類の自己批判、欧米白人、キリスト教の自己批判らしき表現もあって、
そういうイデオロギーに対する客観性を持とうとした作者なんだろうとは思うの
だが、それでもその根底にやはりそこはかとなく漂う差別意識も感じるのだ。
そういうところも、スッキリしない一因かもね。
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